お問い合わせアクセスマップ
MENU
前のページへ戻る

第36回 通常総代会ごあいさつ

第36回 通常総代会ごあいさつ

 

第36回通常総代会の開会に当たり一言御挨拶を申し上げます。

本日は、年度末のお忙しい中、御出席頂き有り難うございます。また、御来賓として、上越地域振興局農林振興部佐藤副部長様には公務御多用の中、御臨席賜り誠に有り難うございます。

昨年、総代・役員改選が行われ新たな体制となりました。11月18日に理事長に就任しました野口でございます。農業情勢は依然として厳しい状況でありますが、総代の皆様方のご理解とご協力を頂きながら役職員一丸となって、業務運営に当たって参りますので宜しくお願い申し上げます。

土地改良区の役割は、農家の皆様方が農業生産を行う上で欠かせない、用排水路等の農業水利施設の建設・改修、及び農地の区画整理など土地改良事業によって地域農業を発展させることと灌漑用水の公平で安定した供給・配水であると思っております。

総代の皆様方からは、これらの基本的な役割をご理解頂きながら、令和5年度は次のことを重点的に事業運営に努めて参ります。

1.水源地の積雪状況と用水の配水について

今冬の笹ヶ峰ダム周辺の積雪状況は、少雪で雪消えも早く、積雪は令和5年3月27日時点で75㎝、平年の同時期が281㎝で平年の27%程度であります。過去の平成28年・令和2年以上に雪解けが早くなっています。平成28年・令和2年は、田植え用水は確保できたものの、7月下旬~8月上旬の出穂期の用水が不足するとして番水を実施致しました。今年も田植え後に用水が不足する恐れがありますことから、田植え後の6月から番水を実施することとしております。梅雨の季節から8月の天候によっては、渇水になるのではと危惧しているところであります。いずれに致しましても、天候の状況を注視しながら、用水調整に努めて参りますが、組合員の皆様にも節水の意識を持って頂くとともに、農家の皆様方からも対策として、深耕や畦の漏水防止などの実施をお願いするよう周知したところであります。

2.継続中の土地改良事業の早期完工と新規地区の推進

関川水系土地改良区管内では、令和5年度国営・県営・団体営事業など24地区、約26億5100万円の予算割当てが見込まれております。中でも県営ほ場整備事業は、厳しい農業情勢の中、地域農業を守るためには、大区画化と担い手育成が最低条件であると認識しております。更に現在では、スマート農業の推進やV溝乾田直播などもコスト削減が図られる有効手段であるとして積極的に推進しております。県財政も厳しい中、関川水系土地改良区管内では継続地区6地区で、更に令和5年度に5地区のほ場整備地区が新規に採択される見込みであります。引き続き円滑な事業進捗と予算獲得に向けて国・県に要望を行って参ります。また、令和6年度以降に新規採択を目指す5地区の関係町内と一体となり事業推進に努めて参ります。

3.電気料金高騰の対応について

エネルギー価格高騰は、全産業で経営を圧迫し、苦しい経営状況と聞いています。土地改良区でも電気料金高騰により、頭首工や揚水機場などの施設の電気料金が、令和4年度は前年度比140%となっています。

令和4年度分は、国・新潟県・上越市でそれぞれ助成金や緊急支援があり、高騰分の約85%となる998万円の補助金が交付されます。

また、国では発電事業者に直接補助することにより令和5年1月から電気料金引下げの施策を講じましたが、更なるエネルギー価格上昇により発電事業者はその助成額を上回る値上げ申請がされています。国では、値上げ幅を圧縮すべく審査しているようですが、令和5年度以降も電気料金の値上げは避けて通れないものと考えております。

土地改良区としては、引き続き国に窮状を訴えて参りますが、組合員の皆様方からは、昨年以上の節電に取り組んで頂きたくお願いを申し上げます。

4.女性理事の登用について

女性参画推進は、多様性社会の活力を高め、地域社会・経済に活力をもたらすなど、農業・農村を継続させるために重要であるとして、令和2年12月に第5次男女共同参画基本計画が閣議決定されました。また、令和3年3月には土地改良長期計画の中に土地改良区の理事に占める女性の割合を10%以上とする成果目標が閣議決定されました。いずれも目標年度は令和7年度ということで、関川水系土地改良区としても令和5年度から女性理事登用に向けた検討を始めることとし、検討に当たり役員・総代から選出した「役員定数検討委員会」を設置することと致しました。

5.関川水系土地改良区が農林水産大臣表彰を受賞

関川水系土地改良区が令和4年度全国土地改良功労者として農林水産大臣表彰を受賞致しました。国営・県営事業など土地改良事業の積極的な実施や施策提案活動、将来を見据えた組合員ファーストの方針、世界かんがい施設遺産など先人の思い・功績を後世に引き継ぐ啓発活動などが評価されました。これらは、平成18年に関川水系土地改良区が新設合併で設立されて以来、先進的な活動を行ってきた歴代役員・総代の皆様方に感謝すると同時に、先人・先輩の思いを引き継いでいくという責任を改めて認識したところであります。

結びに、本日提案いたします案件は、令和5年度事業計画並びに予算など、22件であります。初めに申し上げましたとおり、新たな体制となって初めての予算審議であります。皆様方からの慎重審議を頂き、議決・承認下さいますようお願いを申し上げまして開会の挨拶と致します。

令和5年3月28日

関川水系土地改良区
理事長 野口 和広