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第35回 臨時総代会ごあいさつ

第35回 臨時総代会ごあいさつ

挨拶をする齋藤理事長 第35回臨時総代会開会に当たり、ご挨拶を申し上げます。

 お盆前の大変お忙しいところご出席を頂き、有難うございます。

 また、上越地域振興局農林振興部の佐藤副部長様におかれましては、公務ご多忙の中、ご臨席を賜り誠に有難うございます。

 新型コロナウイルス感染症も第7波が猛威を振るっている中ではありますが、感染対策を徹底して、総代各位のご理解により本総代会を通常開催することになり、総代各位に改めて御礼申し上げます。

 さて、今年は「異例」「異常」続きの気象状況です。記録的な今年の「梅雨明け」で、梅雨入り後2週間で6月28日に梅雨明けとなったと思いきや7月に入り、梅雨の戻りで本格的な「梅雨期」となり、その後の連日の「猛暑」であります。今後の1ケ月並びに3か月予報も気温は高めで、今年は「ラニーニャ現象」で全国的に気温は、高い予想です。

 稲作栽培において、これから最も重要な時期となります。早生品種の登熟期と中生・晩生品種の出穂・登熟等、養分(肥料)・水分など収量・品質に最も影響する時期で、米穀情勢の厳しいなか栽培管理の徹底を図って下さい。

 土地改良区としては、用水供給に万全な体制で対応致します。

 

 気にしておりました、今年度の全国の主食用米の栽培面積が発表されました。米価安定のための適正在庫(180~200万t)を前提に受給均衡の水準とされる昨年度の全国作付け面積(1,303,000ha)の3%に当たる39,000haの削減目標が前年比43,000haの減となり、農水省は一定の評価をしておりますが、あくまでも昨年度の全国作況指数101(平年作)が基準です。

 地球の温暖化現象の中、今後の作況がどうなるのか予想のつかない異常気象(豪雨・干ばつ・異常高温など)に安心はできません。(昨年度の新潟県の作況指数96の全国最低:上越99、北海道は全国トップの108)

 全国有数の米生産基地として、上越産米の評価も高く(R3年コシヒカリ食味ランキング9年連続特Aは、県下のトップクラス)令和3年度JAえちご上越の出荷契約面積11,452haは、県下の11.2%、全国の0.87%と正に日本の食料供給基地です。

 恵まれた水源(笹ヶ峰ダム・野尻湖等)の基に、全国有数の強重粘土地帯は、米生産適地です。今日の米事情から園芸振興等、高収益作物との複合営農は、喫緊の課題ですが、恵まれた稲作栽培条件の中で先ず米で生き残る戦略が最優先と考えます。担い手不足や生産組織の高齢化が進む中、急速に農地の集積が進み、経営が大規模化しているなか、稲作経営体の生き残りが、地域の環境や頻発している災害から地域を守ることに繋がります。

 

 今日的課題解決のため、管内11土地改良区と上越市・妙高市の2行政で組織する「上越農地協議会」、笹ヶ峰ダム・発電所等運営する組織であります「関川地区土地改良区連合」ほか、管内2つの国営事業関係では「国営土地改良事業関川用水地区推進協議会」等、関連組織で様々な政策課題や農業農村整備事業の要請を財務省・総務省・農水省の各部局と北陸農政局・新潟県など行政関係と地元選出の国会議員や県会議員等へ強力に要請活動を展開しております。

 また、関川水系土地改良区として、県主催のシンポジウムや様々な集会に加えて、昨年3月閣議決定された、新たな「土地改良長期計画」策定の地方(北陸)懇談会での提言や現在、農水省で検討中の「ICTを活用した水管理システムの整備推進手引書」作成の検討委員として、生産者・土地改良区の視点で、時代や現状に合わせた提言・提案等を行っております。

 

 様々な政策要求や予算要求は、私ども組織活動の重要な位置づけで日々、努力しておりますが、今日の山積する課題解決のために、関係機関・団体との連携は基より、耕作者自らのできる努力が不可欠であります。

 今後とも高米価が期待できないなか、ロシア軍によるウクライナ侵攻・戦争により、肥料価格など生産資材の高騰に加えて、電気料の高騰により管内42の揚水機場の電気料金は、対前年比(4月~6月)平均130%となっております。

 米価下落や資材高騰に加えて、異常気象下のなか、今年の3月28日開催の第34回通常総代会に申し上げました、関川水系土地改良区が勧める「令和農業三種の神器」の実践と特に、大規模経営体においては「不耕起V溝乾田直播栽培」を導入して、徹底したコストの削減を図って下さい。

 土地改良区としては、当然ながら今後とも生産者の立場で、農業農村整備事業の強力な推進と、きめ細かな用水管理や水利施設の適正な維持管理に努力致しますので、組合員・耕作者のご理解とご協力をお願い致します。

 

 本日の総代会は、総代・役員の現任期中、最後の総代会となります。

 総代の皆様におかれましては、様々な懸案事項等の検討をいただき、関川水系土地改良区の業務運営にご理解とご協力を賜りましたこと、改めてここに御礼申し上げます。

 

 結びになりますが、本日提案致します議案は令和3年度事業報告と決算、並びに令和4年度補正予算など4件であります。

 慎重審議を頂き、議決・承認を頂きますようお願いを申し上げまして、開会のご挨拶とさせて頂きます。

 

令和4年8月5日

                          関川水系土地改良区

理事長 齋 藤 義 信