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第33回 臨時総代会ごあいさつ

第33回 臨時総代会ごあいさつ

 第33回臨時総代会開会に当たり、ご挨拶を申し上げます。

 お盆前の大変お忙しいところご出席を頂き、有難うございます。

 また、上越地域振興局農林振興部の坂井副部長様におかれましては、公務ご多忙の中、ご臨席を賜り誠に有難うございます。

 新型コロナウイルス感染症も第5波となり、その感染症対策として先回の通常総代会と同様に会場設営では、ソーシャルディスタンスを確保するなど3密対策を徹底し、変則的ではありますが、総代各位のご理解により本総代会を開催することとなり、改めて御礼申し上げます。

 さて、昨年とは真逆の今年の梅雨の期間は、昨年より18日、平年より9日も早く7月14日に梅雨明けとなり、その後は連日高温となりました。今後の1ケ月予報は平年に比べて、晴れの日が少ない予報ですが、

 稲作栽培において、出穂・開花・登熟期は最も土壌水分を必要とする時期です。本年産米価は、下落予想のなかで品質低下は絶対に避けなければならず、土地改良区としては「番水」を含めて、用水供給に最大限の努力を致しますので、公平な用水配分と米の品質低下を最小限に止める観点からも用水の調整にご理解・ご協力をお願い致します。

 今日の「地球の温暖化」が原因とされる平均気温の上昇や異常高温は、米の品質低下(白未熟粒)は基より、収量も大きく減収すると言われております。

 これらの課題解決と併せて、管内は農地の集積も進み経営が大規模化している中、作業の効率化・コスト削減策として、大きな期待が持たれているのが「乾田直播」で、上越地方でも徐々に普及拡大されております。

 この栽培様式の利点として ①生産コストが大幅に下がる一方 ②不耕起栽培特有の地耐力が高く、且つ収穫直前までの湛水管理が可能となり、高温障害等の品質低下防止に有効であること(品質低下が起こりにくい) ③耕耘・代掻きが稲刈り後の年内に完了するため、春耕期の繁忙期対策と関連機械の効率利用が可能となる(大規模対策)④代掻き以降、翌年の6月初め頃まで、ほとんど用水を使用せず自然の降雨のみで、15cm(2葉期)位まで生育し、水管理・ポンプ場の経費等が大幅に軽減されます。

 米価が不安定の中で、コスト削減は喫緊の課題であり、併せて「地球の温暖化」が原因とされる異常気象(集中豪雨・干ばつ・異常高温等)の対応策として、土地改良区の立場からも、水資源の効率的運用から乾田直播等栽培様式の検討をお願いしたいと思います。

 本日の臨時総代会の詳細については、後程、担当より説明致しますが、私の方から特徴的な点を申し上げます。

 令和2年度事業につきましては、概ね計画通りに実施して参りましたが、団体営事業・換地業務等一部、令和3年度への事業並びに予算繰越となりました。

 国営かんがい排水事業につきましては、笹ヶ峰ダムでは取水ゲートの設備改修・洪水吐施設の補修等と幹線用水路の補修・ゲート設備の改修・平場系水管理システム工事等、令和5年度事業完了を目指して工事が進められております。

 なお、国営かんがい排水事業の最優先事業として令和元年7月に本格稼働となった「笹ヶ峰発電所」も順調に稼働し、本来の目的である農家負担の軽減等、財政調整基金の大幅な削減などその事業効果は大であります。

 しかし、今後の安定的稼働に当たり課題もあり、笹ヶ峰ダムの堆砂対策等と併せて、北陸農政局へ要請を行います。

 また、本年度より国営事業として、直轄地滑り対策事業「笹ヶ峰二期」地区が着工となり、本年度は「水抜きボーリング工」より開始され、15年計画で工事が進められます。

 次に県営事業であります経営体育成基盤整備事業の継続・調査・構想地区を含めて、22地区2,065haあります。 今日の米を巡る厳しい環境(担い手確保・コスト削減等々)からその解決・解消の絶対条件は、大区画ほ場整備事業であり、継続地区の早期完了と構想地区の早期採択に向けて、新潟県並びに北陸農政局へ要請活動をして参ります。

 その他、団体営事業による水利施設の長寿命化、安全対策、防災・減災事業等、積極的に取り組んで参ります。

 

 今後とも、きめ細かな用水管理と水利施設の適正な維持管理に努力致しますので、組合員・耕作者のご理解とご協力をお願い致します。

 結びになりますが、本日提案致します議案は令和2年度事業報告、並びに令和3年度補正予算など5件であります。

 慎重審議を頂き、議決・承認を頂きますようお願いを申し上げまして、開会のご挨拶とさせて頂きます。

 

 令和3年8月6日

                                                関川水系土地改良区

                                   理事長 齋 藤 義 信