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第30回 通常総代会ごあいさつ

第30回 通常総代会ごあいさつ

R2.3.26 第30回通常総代会で挨拶する齋藤理事長

R2.3.26 通常総代会で挨拶する齋藤理事長

 第30回通常総代会開催に当たり、一言ご挨拶申し上げます。
 日頃より、関川水系土地改良区の事業運営にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 この度の新型コロナウイルスの世界的感染拡大と新潟県内でも新潟市など感染拡大される等全国的に感染が拡大し、その終息に行政をはじめ全国民が感染対策に努力しているところであります。
 第30回通常総代会開催に当たり、万が一を想定し、国(北陸農政局)・県の指導の下に書面議決による開催を令和元年度第5回理事会に提案し、承認を頂き、最小遂行人数の出席により開催することになりました。
 総代各位のご理解により、第30回通常総代会が最小限の出席者と書面議決により開催することになり、特例的な総代会開催に改めて御礼申し上げます。

 遅ればせながら、令和2年度事業執行に当たり、今日的課題と重点事業について申し上げます。

 

〈今日的課題〉
①今冬の暖冬少雪は、平成28年度と同様の積雪量となり、平年の半分程度で、気温も高く雪解けが進み、今後の降雨量次第で水不足が心配されます。
・特に品質・収量に最も影響のある登熟期(コシヒカリでは、7月末~8月4半旬)の用水供給に支障きたす恐れがあり、現状では「番水」は避けられない状況で、6月1日より上下流2日交代で番水実施を予定しております。
・土地改良区としては、用水供給に最大限の努力を致しますが、今日の「地球の温暖化」により、昨年のような夏場の「干ばつ」が、毎年のように起こる可能性があると言われております。管内耕作者においても以下の点に万全な対応をお願い致したく、総代各位より周知頂ければ幸いに思います。
・稲作基本技術の徹底(土改資材を活用した土つくり、根張りを良くするために15cm程度の深耕、丁寧な代掻きと漏水防止、健苗・適期田植え・穂肥等)
・米価下落や災害を想定した、国の制度や農業共済制度の積極的活用。
②米消費の減退(年間10万トン)に加えて、農政の転換・外圧等で高米価も期待できず、このような状況の中で、地域農業と地域の環境を守りながらどのように担い手を育てるかであります。
・稲作コストの徹底した削減と重労働からの解放により、自立できる担い手の育成と法人関連等の担い手の処遇改善と併せて魅力ある農業にすることです。
・上記の手法としては、絶対的条件である大区画ほ場整備を進めると共にAIやICT・ドローン等web型を導入した「スマート農業」の導入が急がれます。
・また、今日のほ場整備事業の採択要件でも、米消費の減退と併せて農家所得の更なる向上を目指して、高収益作物の導入が強く求められております。
・しかし、全国有数の「強重粘土地帯」と「冬期間の降雪」で、年間を通して安定した農業経営を展開するためには、汎用化水田等、徹底した条件整備が必要です。

〈令和2年度事業の概要〉
①土地改良事業の実施と促進
・平成26年より開始された「国営かんがい排水事業」も昨年より、上江・中江両幹線用水路の隧道・サイフォン・開水路の補修工事に入り、2年目に入りますが、工事にあたり完全断水(9月11日~3月上旬)となりますので、ご協力下さい。
・県営ほ場整備事業では、継続7地区825.7ha、調査8地区801.9haほか、構想9地区約1,000haがあり、早期完了と採択、構想地区の啓発活動を積極的に推進します。
・その他、団体営事業関係25地区ほか、土地改良施設維持管理適正化事業など、補助事業で対応致しますので、ご相談下さい。
②維持管理業務
・改正土地改法で義務規定になっております「関川水系土地改良区利水調整規程」に基づき、管内全域への公平な配水調整を実施します。特に、今日の異常気象対策で、管内全域の「番水」を計画しておりますのでご協力下さい。
・また、機場運転員と連携して、揚水機場の保守点検・管理・長寿命化対策など補助事業を活用した施設管理に努めて参ります。
③笹ヶ峰発電所の安定的な運営
・3土地改良区(関川水系土地改良区・和田土地改良区・水上土地改良区)で運営されております昨年7月から稼働の「笹ヶ峰発電所」は、水利施設等の維持管理費の農家負担の軽減のために建設されました。しかし、災害によるダムへの流木や堆砂問題・制限水位等、課題も多くこれらの対策について、国・県など関係機関に強く要請して参ります。

 結びになりますが、今後の事業執行にあたり、組合員・耕作者のご理解・ご協力なくして、事業の運営は不可欠です。宜しくお願い申し上げまして、第30回通常総代会のご挨拶とさせて頂きます。

  令和2年3月26日

                                                      関川水系土地改良区   
                                                       理事長 齋 藤 義 信