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理事長室

第43回 臨時総代会ごあいさつ

 第43回臨時総代会開会にあたり、一言の挨拶を申し上げます。

総代各位におかれましては、連日の猛暑の中、お盆直前の大変お忙しいところ、ご出席をいただき大変ありがとうございます。また、上越地域振興局農林振興部の竹内副部長様におかれましては、公務ご多用の中、ご臨席を賜り誠にありがとうございます。

 

今、私共の高田平野は、緑一色となり、一ヶ月後の黄金色となる風景も楽しみである今日この頃であります。

 

昨年は「令和の米騒動」と呼ばれる米価の高騰や店頭での品薄が発生し、米の需給調整の難しさが改めて浮き彫りとなりました。

気候変動による作況の不安定化、資材価格の高騰、物流制約など複合的な要因が重なった結果であり、農業が生産者だけの問題ではなく、国民生活と直結する重要な基盤であることを強く示した出来事であります。

基幹的農業者は100万人を割り、10年前の半分以下となりました。高齢化による離農が進む一方、大規模経営体が農地を受け止める余力も縮小しており、地域の生産基盤を維持するためには、これ以上の減少に歯止めをかけることが不可欠であります。

米価についても余剰感から下落の見通しが強まり、JAの仮渡し金の提示も難航している状況であります。主食の価格を市場原理だけに委ねることには限界があると思われ、持続可能な農業の在り方が改めて問われています。

わが国の農業は大きな転換期を迎えており、今後も農業政策は大きく動くものと考えております。

 

土地改良区に目を向けますと、今年は、笹ヶ峰ダム周辺の雪解けは早く、4月20日には積雪0㎝となりました。過去10年における同日の平均積雪は137㎝です。このことから春の用水需要期後半から用水供給を心配したところですが、適度な降雨により、用水の供給ができました。

7月に入り急激に気温が上昇し、期待された降雨が得られなかったことから7月15日から稲荷中江用水路、17日から上江・中江両幹線用水路、大道子安用水路と順次番水に移行しております。野尻湖は本日現在、147mで残貯水量は623万t(貯水率63.8%)、笹ヶ峰ダムはEL1216.87mで残貯水量は661万t(貯水率71.8%)です。

7月25日からの降雨で一昨年のような渇水は回避できましたが、笹ヶ峰ダム、野尻湖は放流開始から間断放流を実施し、節水に努めております。

つきましては、組合員の皆様におかれましても、一層の節水対策にご協力いただくとともに、上流・下流それぞれの優先取水の順番を遵守いただき、公平かつ円滑な配水管理の運営にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

では、関川水系土地改良区を巡る情勢について、いくつかお話しをさせていただきます。

 

1.効率的かつきめ細やかな用水管理について

近年は異常気象が常態化し、渇水対策として行う番水も恒常化しつつあります。このような環境下においても、より効率的で、きめ細やかな用水管理を進めるため、水管理システムの活用や東北電力㈱との連携を図りつつ、野尻湖・笹ヶ峰ダムの両水源の貯水量や気象状況を注視するとともに、用水の需要と供給を可能な限り把握しながら、安定且つ、冷たく、清らかな用水供給に努めてまいります。

このような対応を確実に行うために、土地改良施設においては、日頃の保全管理を適切に行い、様々な供給状況に応じた用水供給が行えるよう努めてまいります。

 

2.県営圃場整備事業について

本年度は、農地中間管理機構関連農地整備事業 清里第2地区が新規採択されます。これにより11地区(今池・中江有田・三郷・青野・清里第1・高士南部・高士東部・下池部・飯・清里第3・清里第2)が事業実施中となります。

また、調査計画地区として、高士中部地区が事業採択に向けて調査が進められています。

国は令和7年度から11年度を「農業構造転換集中対策」期間と位置づけられてはいるものの、現場での効果を十分に実感できず、組合員の皆様におかれましては不安や不満が大きい状況と認識しております。

さらに、新潟県では園芸導入の実績を翌年度以降の予算付けの根拠とする動きも見られます。重粘土質である上越地域にとって園芸導入は高いハードルであることは事実です。

このように決して良い環境とはいえない状況ではありますが、圃場整備実施地区の皆様、新規採択を目指す地区の皆様には、事業の趣旨をご理解いただき、園芸導入に向けた積極的な取り組みをお願いしたいと考えております。

 

3.総代・役員選挙について

秋には、総代・役員が任期満了となり、選挙が行われます。総代の任期は10月22日まで、役員の任期は11月17日までです。

特に役員選挙については、総代の皆様から議決を得られれば新しい選挙規程に基づいて選挙が行われることとなります。詳細につきましては、後ほど「役員選挙規程の一部改正について」等にて説明がありますが、新しい選挙区(地域・旧村単位)から理事を1名ずつ選出するものです。長期化する土地改良事業、施設維持管理、用水、特に渇水などを考えますと新たな選挙区(地域・旧村単位)から理事が選出される制度に変更されますと地域の実情をより的確に反映した運営が可能になるとの判断から、改正をご提案するものです。

本日の臨時総代会で、総代の皆様にお諮りして、秋の総代・役員選挙を実施したいと考えております。何卒、皆様のご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 

4.2026年度農業農村工学会賞の受賞について

朗報を申し上げます。

公益社団法人 農業農村工学会の理事会において、関川水系土地改良区と新潟県上越地域振興局が、2026年度農業農村工学会賞を受賞することとなりました。受章名は「歴史・文化賞」、業績名は「世界かんがい施設遺産をとおした農業水利施設の歴史・文化・技術に係る普及活動」と伺っております。日頃の21世紀土地改良区創造運動(広報活動)を通じ小学生の学習会・見学会の積極的な受け入れ、各視察対応、毎年開催される「世界かんがい施設遺産 上江用水路見学会」と、皆様とともに続けてきた取り組みが高く評価されたものと思っております。

 

結びになりますが、本日提案いたします議案は、令和7年度事業報告と決算、令和8年度収支補正予算など合計6件であります。秋には総代・役員選挙が予定されており、本日は現総代、役員による最後の総代会となる見込みでございます。 総代の皆様には、これまでのご尽力に感謝申し上げるとともに、本日の全議案が議決・承認を賜りますようお願いを申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。

令和8年8月6日

関川水系土地改良区
理事長 野 口 和 広